日曜大工ではなく〝日常大工〟

私に設計を依頼するお施主さんたちはDIYをする人が多い。加えるならば、元々の趣味などであったわけではなく、住み始めてからDIYが始める人が多い。

恐らく、家の構成的に手を加える余地があり、手を加えたくなる衝動のようなものに駆られるのだと思う。DIYは日曜大工と呼ばれている通り、休日などに「よしっ!」と気合いを入れて挑むイメージがあるが、皆そうではないように感じる(もちろん気合いを入れて大物をDIYしているときもある)。

「ここに棚がほしいな」「ここにフックがほしいな」「ここを塗装してみようかな」という感じ。「ここにコンナノがあったらいいな」と思いつきでDIYする人が多い。DIYが日常の一部になっている印象を受ける。日曜大工ではなく〝日常大工〟という言葉がしっくりくる。

手軽に手を加え、カスタマイズしながら、家を作り上げていく。竣工が終わりではなく、始まりとなり、設計者や施工者から住まい手へと家づくりが引き継がれる。そんなロングスパンでカジュアルな家づくりのカタチがあってもよいと感じる。