HOUSE-N | 地鎮祭

DSC_0003 DSC_0006 DSC_0016HOUSE-Nの地鎮祭を執り行いました。

めでたいことは続くもので、地鎮祭の2日前にNくん家族に新しい仲間が増えました。その為、残念ながら奥さんは地鎮祭に参加できなかったのですが、奥さんの分、生まれてきた子供の分も、皆で十分に祈願させて頂きました。

これからが本番です!バウムスタンフさんと力を合わせ、豊かな住宅を完成させたいと思います!7月に着工です!

HOUSE-Y | 竣工写真撮影

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2HOUSE-Yの竣工写真撮影を本日、行いました。

撮影は花岡慎一さんにお願いをしました。

中々、天候に恵まれず、2度延期しました。Yさんに平日の撮影は可能かどうか念の為、確認したところ「私達は仕事なので、鍵を預けるから自由に撮影していて下さい」と。なんて寛大なクライアントなのでしょう。お陰様で晴日での撮影ができました。本当に感謝です。

約2週間程で写真が届く予定です。届き次第ホームページにアップします。

〝YESマンにならない〟というルール

設計が始まる前にクライアントとあるルール付けをしています。それは〝YESマンにならない〟というルールです。お互いに何でも言い合える関係でないと良い住宅はできないと思っています。

私達の仕事はクライアントの話を聞くことから始まります。色々と話を伺った上で、私は〝仮説〟的に提案をすることが多々あります。それはあくまで最善の解答に辿り着くまでの〝仮説〟です。それに対し、違うと思った場合、正直に「NO!」と言ってもらえないと勘違いをしたまま、提案をし、間違った解答に辿りついてしまいます。ですので、例え、私が数日間徹夜をし、考えに考え抜いた提案であろうと嫌なものは遠慮なく「NO!」と言ってほしいのです。

〝YESマンにならない〟というルールはクライアントだけの一方的なルールでなく、私のルールでもあります。言葉は悪いかもしれませんが、クライアントは、プロではありません。〝素人〟です。要望が全て的確でその通り設計していけば、最高の住宅が建つかというとそうではありません。要望には絶対的に矛盾が生じます。それらの矛盾を整理し、全体のバランス見極めることも私達の仕事です。ですので、バランスが崩れること、機能性やデザイン性に支障が出るような要望が出た場合には、理由を説明し、言葉を選んだ上で「NO!」とはっきり言います。

私は、クライアントの要望通りに設計を進めることが全てではないと思っています。勿論、要望を無視するという意味ではありません。要望以上の提案をすることがプロの仕事であり、大切なことだと考えています。その為に私が心掛けていることがあります。それは要望の〝理由を聞くこと〟です。要望通りの内容を満たそうとすれば、解決方法は1択しかありません。しかし、要望の理由を聞けば、その解決方法の選択肢は増えていきます。その中でクライアントにとって最善の解決方法を提案していきたいと思っています。そのような作業の繰り返しの結果、要望以上・想像以上の住宅の提供が可能になるのではないでしょうか。

設計者とクライアントという垣根を越えた、何でも言い合える友人のような関係が理想的だと思っています。そのような関係を築く為には、設計のスキルだけでなく、一人の人間としての魅力や人間力も鍛えないといけないですね。その類の努力も欠かさずにし続けていきたいと思います。

10年理論

私なりに住宅設計に対するコンセプトがいくつかあります。その中の1つの要素なのですが、住宅は〝シンプルであるべき〟だと考えています。なぜ、シンプルを求めるかというと、私の好みというわけではありません。価値観は変化するものだと考えているからです。

皆さんは10年前の服を着ていますか?体型の変化や耐久性は抜いて、あくまで好みの話でです。大抵の人の答えはNOだと思います。上質でバランスの良い白いTシャツであれば、10年経っても着るかもしれません。しかし、特徴的な服や流行の服は長いスパンは着れません。自分や時代のニーズから外れてしまうからです。

住宅にも同じことが起こり得ます。住宅は数十年という長いスパンで住まうものです。その最中、価値観の変化は絶対的に起こります。その変化に対応する為にはシンプルで飽きのこないもの選びをするべきだと考えています。アクセントクロスや外壁の張り分けも反対派です。数年したら飽きてしまうと思えるからです。

だからといって絶対にシンプルなものしか受け入れないかといえばそうではありません。私は「10年理論」と名付けていますが、何か特徴的なデザインや装飾をしたいと考えたとき〝10年後も愛せる自信があるか〟を問うようにしています。自信を持って「愛せる!」といえるものなら、それは不変的な価値観だといえます。振り切ってとことんやりきりましょう。その問いに対して疑問を抱いてしまった場合にはあまりオススメしません。

住宅やファッションだけではなく、すべてのことに精通するかもしれませんが、長く愛されるものには理由があるはずです。その真意を追求し、長く愛される住宅を設計していきたいものです。

HOUSE-N | ローコスト住宅の設計料がローコストにならない理由

0HOUSE-Nの実施設計を終えました。今回はその設計料に関することを少々述べたいと思います。

HOUSE-Nはローコスト住宅の価格帯に該当します。しかし、設計料もローコストになるかというと実はそうではありません。弊所では設計料を工事費の10%を基準に考えていますが、最低設計料を設けています。何故、そのようなボーダーラインを設けるかというと、3億円の豪邸であろうと、1000万円のローコスト住宅であろうと、設計監理に掛ける時間や工程は変わらないからです。工事費が低いからといって設計料を低くしてしまうと赤字になってしまうというのが実のところです。

多くの誤解があるのでこの場を借りて釈明したいのですが、設計料は〝デザイン料〟や〝アイディア料〟ではありません。設計事務所はプランやスケッチを描いておしまいではないのです。勿論、知恵をお金で買って頂くという意味合いがないわけではないですが、我々設計事務所は、1つの住宅の為に膨大な時間を費やします。敷地調査から始まり、基本設計では多くの検討や作図・模型作成をし、実施設計では膨大な図面を描き、工事が始まれば週に1回程度、現場に足を運びます。設計料は私達が動く〝人件費〟なのです。

加えて、ローコスト住宅や狭小住宅等は、金額は基、制限の多い中で試行錯誤します。想像以上の時間や手間を掛け、知恵を絞る必要があります。事実、HOUSE-Nでは通常50枚程度で収まる実施図面が70枚になってしまいました。増えた理由はズバリ〝構造〟です。

HOUSE-Nは、予算の関係から建坪を25坪以下と制限を掛けました。やや狭小住宅寄りのこの住宅に狭さを感じさせない、家族内に程良い距離感を与える等の理由で、7つのレベルの異なるスキップフロアを住宅内に散りばめ、2階建のワンルームのような構成にしています。その複雑な構造を組み立て、検討し、現場に伝える為には構造図を多く描く必要がありました。その〝構造〟の部分には基本設計段階から多くの検討時間を費やしましたし、今後、工事が始まってからの確認時間も多く取ることになるでしょう。

HOUSE-Nは、一例ですが、ローコストだからといって、設計が簡単になるわけでも、検討時間が短くなるわけでも、図面の枚数が少なくなるわけでも、現場に行く回数が少なくなるわけでもないということです。

勿論、高額な請求をするという意味ではありませんが、ローコスト住宅の設計料はパーセンテージにすると実はハイコストなのです。

HOUSE-Y | Yさんからのプレゼント

3Yさんから竣工記念にプレゼントをもらいました。

それは〝施主としての感想〟をまとめたレポートです。

Yさんは「物をプレゼントとして送るのではなく、直樹の将来に繋がるものと思い、第1作目の施主としての感想、今後、N.A.Oを検討する人の参考になるHOUSE-Yの軌跡を綴ってプレゼントしようと思った」と言ってくれました。

本当に良いクライアントです。多忙な中、約10ページのレポートをつくり、プレゼントしてくれました。お金には変えられない最高のプレゼントです。ホームページに載せても構わないとのことなので、有難くアップさせて頂きます。

以下その全文です。

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完成後の施主の感想

建築士に頼むと設計料が高そう。デザインが個性的なものじゃなくてはならないんじゃないか。庶民はハウスメーカーで建てるものだ。そう私は思っていました。現に私の職場、友人を含め6つの家庭が2015年度に新築をしましたが、全員ハウスメーカーでした。途中、ハウスメーカーの方が保証もしっかりしてそうだと心配になることもありました。でも、完成した今、声を大にしてこれを読んでいる方に伝えたいです。

「加藤さんに頼んで本当に本当に良かった」と。

他の建築士の方を存じ上げないので分かりませんが、加藤さんは信頼のできる建築士さんです。何よりも一番信頼できる点は、こちらの要望に常に誠意をもってすぐに対応してくれるということです。電話やメールで質問をすると、その日のうちに必ず連絡をくれます。時間がかかる質問にも、「調べますので時間をください」と必ず伝えてくれます。そして、加藤さんの豊富な経験から様々な提案をしてくれますが、必ず私たちが決断する時間、選択するための予備知識を用意してくれるので、コンセントの位置1つにしても勝手に建築が進められることはありません。

まず最初に私が加藤さんに依頼を決めた理由は、いくつかのハウスメーカーに相談している際に、ご縁があって加藤さんと知り合ったことから始まります。その時は、1ついい土地を見つけていてそれぞれハウスメーカーに相談中でした。しかし、その土地は1、2階の東側の景観が悪いというのがデメリットでした。メーカーからは他の土地を勧められていたのですが、加藤さんだけは「建築の力でこれはデメリットではなくすることができます」と回答をくれました。早速、そこで一回目のプレゼンをして頂き、模型をつくって持ってきてくれました。すると、私たちが想像もしていなかったような間取りで、土地のデメリットを完全になくすプランを持ってきてくれました。(うまく伝えられませんが、窓の位置や塀の高さ、部屋の配置によって視線をうまくコントロールしていたのです。)この時の驚きは忘れられません。

そこから、何度も私たちの生活スタイルや生活リズムを伝え、間取りを変更してもらいました。話していくうちに面白いアイデアがたくさん提案され、何度変更してもこちらと同じように「それはいいですね。こっちのほうはどうでしょう」と一緒に考えてくれました。この何回かの打ち合わせの際に、自分たちの要望と加藤さんの知恵をうまく融合してくれることがよかったため、加藤さんに建築を依頼しました。

3月に打ち合わせをはじめ、その間に土地の地盤についての相談、住宅ローンの借り方など建築士の分野でないような相談にも乗ってくれて助言をくれたり、調べてくれたりしました。

8月には土地のローン決済が終わり、建物の方も間取りや仕様の大枠が決まったことで、工務店3社から見積もりをとり、どの工務店にするかの話し合いになりました。9月には、バウムスタンフさんに工務店を決定し、10月~いよいよ建物の工事が始まりました。3月に完成するまでの間、週に1回建築士の加藤さんとバウムスタンフの現場監督さんと定例が行われ、その時の情報を毎回教えてくれました。そこで、変更点があればすぐに相談してくれたり、新しくできた部分は写真を撮影し送ってくれたりしたことで非常に安心感がありました。設計と施工が同じではない分チェックが二重になることで、とても安心できました。

家づくりが始まってしまうと素人ではどこがどうなっているのか、順調なのかなど分かりません。でも、加藤さんがまめに連絡をくれること、質問にすぐに答えてくれること、自分が急に変更したいと考えが変わったことに対応してくれることで、本当に満足できる家づくりができました。

加藤さんは情熱に溢れる方です。これから、マイホーム建築を考えられている方は、契約を前提にしていないので、お話だけでも聞けると参考になると思います。

ちなみにこの文面は、加藤さんに依頼されたものではなく、自分にとって「最高の家」を建てて頂いたお礼として、勝手に書いているものです。これからの皆さんのマイホームの参考になれば幸いです。

HOUSE-Y 施主
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HOUSE-Y | 竣工

1HOUSE-Yの引き渡しが無事に完了しました。

相談を受けてから約1年半。ようやくこの日を迎えることができました。

施工をして頂いたバウムスタンフの鶴田社長をはじめ、色々な職人さんは「良い家にしたい」という思いがとても強く、私が100%の力を注ぎ、設計し、描き上げた図面を120%にも150%にもなるように知恵や力を貸してくれました。本当に感謝しています。

そして、まだ実作のない私を信頼し、設計を依頼してくれたYさん家族に本当に感謝しています。Yさん家族の人柄に何度も助けられました。最初のクライアンがYさん家族で本当によかったと思っています。

住宅は竣工がゴールではありません。竣工はむしろスタートです。これから長い年月を掛けてYさん家族が歴史をつくり、本当の完成に向かうものだと思っています。私とYさん家族・HOUSE-Yとの関係も設計を終えたら終わりではありません。一生の付き合いです。設計者とクライアントという垣根を越えた新たな関係で、これからもYさん家族の為に尽力していきたいと思います。

HOUSE-K | 難易度の高い敷地

DSC_0023HOUSE-Kの再プレゼンテーションを行うこととなりました。

計画地はクライアントのご実家の敷地ですが、歴史が古く、道路・隣地境界線共に敷地境界が未確定であり、目印になる塀等もありません。確定測量の範囲や分筆登記の要否等、検討が必要でした。その検討をする為にも、取り急ぎ、公図等を参考に敷地を仮定し、プレゼンテーションを行い、プランや資金計画等の提案させて頂きました。それらを基にして方向性を決め、約4ヶ月の期間を掛け、敷地形状を確定させていきました。先日、ようやく測量図の作成が終了したので、頂いたCADデータに建物を当てはめると…。計画建物が母屋とバッティング…。このままでは母屋の日照等に大きな影響が…。

といった経緯で再プレゼンテーションを行うこととなりました。最初からその覚悟でファーストのプレゼンテーションはさせて頂いていました。仕方がないことです。

その他にも母屋の改修範囲、浄化槽の放流先、水道の水圧、解体工事等、多角的に検討や整理をする必要がある敷地でした。行政機関、施工業者、設備業者、設備メーカー等と調整を図り、方向性を決めなければ、建物の計画に移れない状況でした。それらを整理し、よくやくおおよその方向性が決定しつつあるのが現状です。

先日は、それらの方向性を決める打合せを朝早くから行い、午後は敷地に机と椅子を持ち込みスタディーをさせて頂きました。一度「HOUSE-N」でこのスタディー方法を始めて以来、全ての案件で行うようになりました。一歩間違えば変質者だと思われてしまうというデメリットはありますが、とても有意義なスタディー方法だと思っています。

しかし、そこでも問題が…。なかなかイメージが浮かんでこないのです…。いつもならば、隣地の状況や光の入り方等からある程度、限定をし、イメージを膨らましていく作業を行いますが、計画地は敷地面積が約1000㎡もあり、隣地の建物等もありません。あるのは母屋と小屋、様々な樹木のみです。可能性が多すぎる為、イメージを限定していく作業が中々できない状況に陥りました。約2時間、敷地の中をグルグルと歩き周りながら、母屋の壁線や伐採してほしくない樹木、隣地の樹木から落ちる影等、それらをヒントに想像・想定していった結果、いくつかの方向性がようやく見えてきました。

建築設計に携わっておおよそ10年になりますが、今までで最も難易度が高い敷地だと感じています。しかし、そんな言い訳をしている暇はありません。クライアントが1日でも早く、新しい生活ができるよう、まだまだ頑張らなくてはなりません。

HOUSE-Y | 盛況に感謝

DSC_0006 1HOUSE-Yのオープンハウスを行いました。

予想以上の盛況で、色々な方に作品を見学して頂けました。本当に嬉しい限りです。

設計冥利に尽きる一日を過ごさせて頂きました。見学した皆さんからご評価頂き、自信や確信に繋がりました。しかし、過信はしてはならないと思うのです。現状に感謝をし、初心を忘れず、謙虚に、これからも住宅設計に向き合いたいと思います。

写真を撮る暇もなく、手伝いに来てくれた妻から写真を拝借。マスコット的に活躍してくれた息子にも感謝です。

見事に落選

建築設計「最若手特集」寄稿者募集。見事に落選しました。自分への戒めの為に敢えて告知します。

落ちると解っていてもやっぱりヘコむもので。でもそれはどこかで期待していたからなのだと思います。そもそも自分に期待をしていなけば応募もしていません。

とある友人が言っていました「無言実行は格好が悪い」と。その通りだと思います。何も語らず、自分の中だけで目論み、結果が出たら周知するのは格好が悪いと思うのです。実現できなくても、実現できても夢は語るべきです。語ることでプレッシャーにもなりモチベーションにもなる。

これからも夢を語り、自分に期待をし続け、チャレンジをし続けたいと思います。

いつかこのブログが無言実行ではなかったという証拠になるようにこれからも精進していきます。

HOUSE-Y | オープンハウスのお知らせ

1神奈川県平塚市にて設計監理をしておりますHOUSE-Yがまもなく竣工致します。クライアントの御厚意によりオープンハウスを開催させて頂くこととなりましたのでお知らせ致します。

日 時:2016年3月20日 10:00~16:00
所在地:神奈川県平塚市

ご興味のある方は、下記連絡先にご一報下さい。案内をお送り致します。

TEL:0463-86-6940
MAIL:nao@n-archi-o.com
担当:加藤直樹

宜しくお願い致します。

応募してみました

1日本建築設計学会から発行されている建築雑誌「建築設計」への寄稿者募集のコンペがあったので応募をしてみました。03号の記事への募集ですが、その内容は「最若手特集」です。応募条件は〝30歳程度以下〟となっています。今年で30歳なのでギリギリですね。まだ若いと思っていましたが〝最若手〟の定義の中では一番上の年齢なのですね…。

提出物はA4レポート1枚。あちらが提示している募集趣旨文に応答するかたちで自由に記述してよいという内容でした。どのような内容を書いたかは何か支障があってはならないので多くは触れませんが、簡単にいうと「建築家の敷居を下げて、設計事務所の間口をもっと広げよう」というニュアンスの内容で提出させて頂きました。

最初このコンペを見つけたとき〝いけそうな気がする〟と正直思いました。しかし、いざ書き始めるとなかなか難しい。書き終えたときには最初の自信はどこへやら。あまりしっくりこないかたちで提出となってしまいました。最近見た本で「〝やればできる〟はやってから言え」という類の一文がありましたが、自分はやればできるんだと思ってやってみたものの、実際に手を付けてみたら思うようにはいかなかったというケースは往々にしてあると思います。しかし、そうなることを恐れ〝やればできる〟と過信するだけで、チャレンジしなければ、成長はありません。その悔しさや惨めさの繰り返しがやがて〝やればできた〟に繋がるのだと思います。

結果発表は3月10日。採用人数は20名程度。3月10日以降にこのことに触れていなかったら、落選したのだと察し、そっとしておいてやって下さい。

HOUSE-A | 敷地を読む

DSC_0032 DSC_0037 プレゼンテーションの依頼を受けたHOUSE-Aの調査及びプラン検討の為に敷地を訪れました。

敷地は高台の住宅分譲地にあり、ロケーションが非常に良い。丹沢の山々や弘法山、僅かながら富士山を眺めることもできます。しかし、敷地地盤面が道路から3M程下がった位置にある等、高低差が多く存在していることがデメリットになり得る環境でした。

風景の切り取り方・光の取り入れ方が課題となる敷地だと感じました。どの位置からどの風景を眺めるのか。どの方位からどの高さで光を取り込むのか。周囲の建物位置や高さを把握し、また、未建設の隣地に関してはどの位置にどうのような高さの建物が建ち得るかを想定しながら、敷地の中を歩き周り、時には高い位置から俯瞰をする。その作業を繰り返し、どのような建ち方がその敷地に適切なのかを想像・想定していきます。

住宅は敷地の中だけで完結するものではありません。周囲の環境にどう対応していくべきなのかを考えなくてはなりません。見える景色、入る光、通る風等を想定し〝敷地を読む〟ことは大切な作業なのです。

HOUSE-Y | 現場報告(マニアック編)

HOUSE-Yの工事は順調に進んでおりますが、目に見えて大きな変化が無い時期に差し掛かっております。今回は、大きな部分ではなく、細かいマニアックな部分の報告をしたいと思います。


防水性を考慮し、胴縁を格子状に施工して頂きました。雨水の通りが良くなります。
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その胴縁の上に防水紙を二重に施工し、防水性の向上を図っています。
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外壁は「ガルバリウム小波板」を施工します。コーナー部の施工性を向上させる為、縦材を入れ、コーナー部にあえて隙間を空けています。
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軒を出さない納まりにしている為、雨水侵入を考慮して、外壁下地部分と屋根下地部分を防水テープでしっかりと塞いで頂きました。
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塞いでしまうと小屋裏換気が取れなくなってしまうので「カバープレート」という製品で小屋裏換気を確保しています。
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床下部分への雨水侵入を防ぐ為の水切りです。外壁を基礎まで立ち下げる為、隠れてしまうものですが、しっかりと施工して頂いています。
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壁断熱材の施工も完了致しました。
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巾木を省略した納まりとしていますが、壁と床の衝撃を吸収する為、樹脂アングルを設置しています。
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内建具のハンガーレールを天井埋め込み納まりにしています。隠し枠を設置し、レール巾に合わせ、掘り込み加工をして頂いています。
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謹賀新年 | 2016

img_7632新年明けましておめでとうございます。

昨年は、皆様のお陰で実りある1年にすることができました。大変感謝しております。

過去の功績ではなく、未来への希望を語り、実現に向けて前進する。そんな1年にしたいと思っております。

本年も宜しくお願い申し上げます。

HOUSE-N | 今日の仕事場

DSC_0007今日は、プロジェクトが始まったHOUSE-Nの敷地で仕事をしてきました。

敷地に机と椅子を持ち込み、一日中、実際の光や風や音等を肌で感じながらプランを考えてみました。

机上でアイディアやイメージを書き出し、一度、俯瞰して敷地を眺める。違和感を覚える部分を確認し、またデスクに戻り、修正する。その作業を繰り返しました。

事務所で思案するときは、俯瞰する作業を頭の中のイメージで行いますが、それが実際に頭ではなく身体で行えることは大きなことなのかもしれません。

兎にも角にも、変質者と思われ、通報されなかったことに一安心です。

鍋割山

IMG_7406 IMG_7411 IMG_7413 IMG_7417 IMG_7420ここ最近、休暇が中々取れずにいたので、平日の午前中をリフレッシュ休暇にして、お義父さんと2人で「鍋割山」に登ってきました。

天気は晴天。絶好の登山日和。朝7時頃から登り始めました。最初は緩やかなハイキングコースのような道でしたが、途中から急勾配の山道が現れました。看板には「鍋割山3.6KM」と…。この険しい山道を3.6KMも…。聞いてませんよ…。お義父さん…。日頃、あまり運動をしていない生粋のデスクワーカーの私が1ヶ月で多い時に200KMのランニングをする鉄人的なお義父さんについていけるわけがありません。1KM程はついていきましたが、途中「自分のペースでいいからゆっくり登ってこい」と言われ、一人での登山タイムがスタートしました。登山中は一人で「登山は距離を伸ばすことではなくて、高さを稼がないと頂上には辿り着けないもの。平行な道を歩くのは負荷が掛らなくって楽だけれども、高さを稼ぐ為には不可が掛る。人生も似ているかもしれない」等と『登山と人生』という重いテーマを勝手に自分に課せながら黙々と山頂を目指しました。

お義父さんに遅れること30分程。なんとか無事に辿り着けました。山頂は靄も少なく、富士山が綺麗に見えました。途中は辛いですが、その景色や達成感は心地良く感じます。山頂には「鍋割山荘」という山荘があり、そこで名物の「鍋焼きうどん」を食べました。疲れた身体に染みますね~。

お義父さんに一人で登っている途中『登山と人生』という重いテーマを考えていたと伝えると「一人で登っていると色々なことを考える。だけどその時考えることは、大きなことを何故か考える。小さな悩みみたいなことは不思議と考えないんだよ」と。良いこと言いますね。お義父さん。

登山は登ったら、終わりではありません。勿論、降らなければなりません。登り程、辛くはないのですが、足への負荷が凄い。降り終えた後、膝が笑っていました。正確にいうと膝が大爆笑してました。

心や身体にゆとりがなければ、発想も切羽詰ったものになってしまいます。心身を整え、ゆとりある豊かな状態にしておくことは、豊かな発想や設計に繋がるのではないのでしょうか。たまにはリフレッシュすることも大切ですね。

HOUSE-Y | 完成までのプロセス

HOUSE-Y順調に工事が進んでおります。

金物検査や外壁下地合板・防水シートの施工も終え、全体像が認識できるようになってきました。

週に1回程度、現場定例を行っていますが、その都度、監督さんや職人さんの知恵をお借りして建物のクオリティーが上がっていくプロセスを楽しませて頂いております。


金物検査の様子です。構造計算によって求められた必要耐力を有する金物が適切に設置されているか、設計事務所・施工業者・第三者機関により確認作業を致します。
DSC_0033外壁下地及び防水紙、サッシが施工され、建物の全体像が見えてきました。DSC_0007屋根レベルから眺めるとロケーションの良さを再確認できます。DSC_0014現場打ち合わせをし、大工さんが作図した原寸図です。個人的にはグッときます。味がありますね 。DSC_0026スチールプレートを加工して造作した玄関庇も設置されました。通常の木組庇より軽やかな印象になります。DSC_0010

HOUSE-N | とあるNくんの話

DSC_0024Nさん家族が良き土地と巡り合い、先日、売買契約が完了しました。

他人行儀に〝Nさん家族〟等と書いていますが、実は、主のNくんは、高校のクラスメイトです。もっというとクラスメイト等という浅い関係ではなく、いわば親友です。少なくとも私はそう思っています。

そんな彼は、漠然と「都内に戸建住宅を建てたい」と考え始め、私のところに半年程前に相談にきました。私なりに戸建住宅を建てる手段、方向性、資金計画、住まうことへの価値観等を彼に伝えました。その相談を終え、彼が出した答えは「建売住宅を購入する」ということでした。

予算は決して多いとはいえない状況だったので妥当な選択だったと思います。しかし、個人的な感情ですが、私に依頼する云々は置いておいて、彼には建売住宅やハウスメーカー等のセミオーダー的な注文住宅ではなく、例え、狭小でもローコストでも設計事務所で純粋な注文住宅を建て、彼らしい生活を家族と共に営んでほしいと思うのが実のところでした。それが一番合っていると思っていましたし、一番彼らしいと思っていました。

その気持ちは、全てでなくとも言葉にして伝えました。しかし、彼の価値観を否定するわけにはいきません。住宅に正解はありません。唯一ある正解は「この家最高!この暮らし最高!」と住まう当人達が思うことだと思っています。それならば、Nくん家族がよりその正解に近付けるように協力したいと思い、彼と一緒に建売住宅を探すことになりました。

彼が広告等を私にメールを送り、居住性や周囲の環境等のメリット・デメリットを挙げ、彼に伝えるという日々が始まりました。結構な数の案件を互いに精査したと思います。時にはボロクソに言ってみたり、時には私が太鼓判を押した案件が1週間前に売れてしまっていたり。そんなやりとりが1ヶ月程続きました。そんなある日、彼が「建売住宅なんてどれも変わらないな。見るの飽きた。」と言ってきました。しかも、いつの間にか狭小住宅を建てた人のブログを見て心を揺さぶられていました。

注文住宅の可能性も含め、方向性を見直そうと、再度、彼は相談にきました。しかし、その時点で彼の中では9割方「注文住宅を建てる」という方向にシフトチェンジされていました。相談の内容はというと「この予算で建てれるのか」ということでした。具体的な金額までは勿論言いませんが、都内に戸建を建てるには正直厳しい金額ではありました。しかし、そこは設計事務所の腕の見せ所です。土地の選定から予算のバランスを考え、面積や仕様等を調整しつつ、アイディアを出し、コストコントロールをしていけば、可能な金額だと思えました。そして、その日から、建売探しではなく土地探しに彼とのやりとりは移行しました。

とは言ったものの、低予算で土地の購入をする為には、完璧な条件が揃った敷地は手に入れるのは厳しいのが実状です。何かしらのデメリットを孕んでいながら、住まう考え方や設計の力で解決をできるような敷地を模索しなければなりません。彼から土地広告をメールでもらい、互いに精査し、気になる案件があれば現地見学をする。その作業を繰り返しました。時には「これは面白い敷地だ!」と思ったものが行政の怠慢により、諦めざる負えない状況になったり(詳しくはBLOGの「豊かで理不尽敷地」をご覧下さい)。時には資金計画のことで苦労したり。私のPCの〝候補敷地〟というフォルダには気付けば50件程の土地広告が入っていました。

色々な苦労が約5ヶ月の間にありましたが、先日、ようやく良い土地と巡り合うことができました。敷地は高台に面する新興分譲地であり、ロケーションを売りにしていました。しかし、そのロケーションが冷静に見るとそれほど良くない。ならばあえて高台に面していない売主としてはデメリットと思っている為、価格を安く設定している土地を選択しました。新興分譲地なので、古くからそこの地域にいる人の中に入るのではなく、新しく住まう人達によって地域性を一から構築できるというメリットがありますし、東側は隣地の専用通路が6M(3Mの2敷地分)ある為、将来的にその部分は空地であることが予測でき、東側の日照は確保できます。コストを含め色々なバランスが良い敷地だと感じました。

平凡ですが「点が線になり、線が面をつくる」と言葉があります。土地購入に至るまで、色々な巡り合いがありました。言い換えればそれは〝縁〟だと思います。その〝縁〟はこの言葉でいう〝点〟だと言えるのではないのでしょうか。私もその〝点〟を出来る限り多く残したい思っています。そして長い年月を掛けて、Nくん家族が線を引き、面といわず素敵な絵を完成させてほしい。そう願っています。

こんなことをいうのは気恥ずかしいですが、私は、彼のことが好きですし、彼の奥さんのことも、彼の子供のことも好きです。いってみればNくん家族が好きです。その家族の家を設計できるというのは非常に幸せなことです。設計者として、そして、一人の友人として、これからも尽力していきたいと思います。

HOUSE-Y | 姿を現す日

DSC_0035HOUSE-Yが本日、上棟しました。

天候の関係で二日程遅れた上棟となりましたが、雨にも降られず、無事に完了しました。

図面・模型等は実寸では勿論作成できません。実寸の1/100・1/50・1/10等の縮尺で1/1の姿を思い描き、想像しながら作業を進めていきます。上棟の日はその思い描いていた姿やスケール感が一日にして現れます。

この瞬間がとても好きです。

建築尽くしの1日

都内でどうしても参加したいオープンハウスあったので、折角都内へ足を伸ばすのだから行きたいイベント等をまわり、建築尽くしの1日にしてしまおうと計画を企て、色々と巡ってきました。

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まずは〝東京ミッドタウン芝生広場〟へ。建築家の隈研吾さんがディレクションを手掛けた「つみきのひろば」を拝見。子供達が楽しそうに遊んでいたので、一応大人一人で積み木を手に取り少し遊んでみるものの、予想通り虚しい感情に襲われました。息子が隣に居てくれれば…。その積み木が発売されてたので思わず購入。父として息子の発想力や表現力の知育を考えれば当然のことです(っと言うのは建前で本当は単純に自分が欲しかっただけです)

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続いて〝21_21 DESIGN SIGHT〟へ。「建築家 フランク・ゲーリー展 “I Have an Idea”」を拝見。写真家のアンドリュー・プロコスが撮影したフランク・ゲーリー建築の表面の写真をスマホの待受画面に設定している立場としては堪らない展覧会なのです。ゲーリーの建築は複雑な構成の曲面等が特徴的ですが、それらは独自で開発したソフトウェアやデジタル技術により3Dのデジタルマスターモデルが作成され、データ上で意匠・構造・設備・コスト・施工・工程等と連動を図り、論理的かつ効率的に設計や施工が進められている事実を知りました。その緻密さは衝撃的で、私には刺激が強すぎたのか展覧会後、少し胃が痛くなってしまいました…。

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続いて本日のメインイベント、手塚建築研究所の「千駄木の家」を拝見。学生時代から変わらず、ずっとファンでした。出版された書籍はほとんど揃っています。なかなか機会に恵まれず、初の参加となりました。さすが手塚建築研究所のオープンハウス。参加者が多すぎて内観写真を撮影しても何かのパーティー中の様な写真になってしまします…。ディテール等の細部への配慮、それらを作り上げる為の膨大な図面の数とその緻密さは、非常に勉強になり、刺激にもなりました。

その後は、場所を移し、他事務所のスタッフの方と情報交換会(飲み会)を開きました。ハロウィンの日を男二人で…。下世話な話の一つでもでそうなものですが、終始建築トークに花を咲かせていました。非常に刺激的な夜となりました。無論、いやらしい意味ではないですよ。

HOUSE-Y | 基礎完成

DSC_0002 3スケッチ2

HOUSE-Yの基礎が完成しました。

今回は、主流になっているベタ基礎ではなく、布基礎を採用しました。

視線のコントロールを図ると共に、内部と意識的に連続する外部空間(昔の土間や縁側のような内外部の境界が曖昧な空間のイメージ)をつくること等を目的として建物外周に二重外壁を設けました。塀を設けても構成としては成り立つのですが、計画地は地区計画の要綱により透過性の無い塀は設けてはいけないことになっています。二重外壁の部分を塀ではなく建物の一部であると認識してもらう為には基礎を連続させる必要がありました。

その建物と外周壁の間のスペースには将来的に植栽をして緑豊かな空間にしてほしいと思っています。ベタ基礎にしてしまうと基礎と基礎の間はコンクリートスラブで繋げなければなりませんので植栽ができません。布基礎であれば基礎と基礎の間は土にすることが可能になり植栽ができます。

布基礎の方かベタ基礎に比べ、現場の手間は多いので監督さんや職人さんには苦労を掛けてしまっているのですが…。すいません…。植栽帯は譲れませんでした…。

 

HOUSE-Y | 工事着工

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HOUSE-Yが工事着工しました。

今日は、建物の位置と大きさ、レベルの基準点の確認の為、現場立会いをしてきました。

次段階の基礎工事について現場で打ち合わせをしていて一つ勉強になったことがありました。

今回、玄関の床はタイル等は貼らず、基礎コンクリートスラブをそのまま床にしてしまおうと考えていたので、その為にはどのような施工方法になるのか現場監督さんや職人さんに尋ねてみました。そのような場合には基礎工事の時点でコンクリートスラブを精度高く均す必要がある為、左官屋ではなく「土間屋」という専門業者が入り、施工するとのことでした。正直、初めて知りました。

聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥。変なプライドを持たず、疑問に思ったことは聞いてしまった方がやはり良いですね。まだ若いからできることなのかもしれませんが(はたして自分が〝若い〟ジャンルに属しているのか微妙な年齢に差し掛かっていますが…。)

HOUSE-Y | 地鎮祭

DSC_0006HOUSE-Yの地鎮祭を執り行いました。

設計者としてまだまだ尽力させて頂く次第です。また、バウムスタンフさんの社長さんをはじめ、スタッフの方々、職人の方々の力や知恵をお借りして、良い仕事をし、良い住宅を造り、豊かな生活をクライアントに営んで頂きたいと思っております。

さぁ!いよいよ着工です!

HOUSE-Y | 結びの日

本日、HOUSE-Yの工事契約が無事に結ばれました。

和気あいあいとした雰囲気の中、縁を結べたことを心嬉しく思います。

クライアンと施工業者に本当に恵まれているなと実感しました。
また、その出会いに改めて感謝を感じる日にもなりました。

一人の力なんて大したことはありません。周りの方々の力を借り、助けを受けて成り立っている。
年齢や経験を重ねる程、謙虚な気持ちや初心を忘れてはいけませんね。

より豊かな生活を営んで頂けるよう、これからより一層、精進していきたいと思います。

1周年

今日で事務所を立ち上げて1年が経ちました。

取り急ぎ、生きていますので順調と言う事にしておきましょう。

独立してから今日に至るまで、また、独立に至るまでそれなりの事はやってきました。誰かが自分の代わりに努力してくれた訳でも、何かをしてくれた訳でもありません。それは自信を持って言えます。

しかし、場を与えてくれ、理解してくれ、許してくれ、力を与えてくれたのは、今まで出会った人々や周りの環境です。気恥ずかしいですが、その中でも特に大きな存在なのは妻です。彼女と出会ってなければ独立どころか建築を続けていくことすらできていなかったかもしれません。

妻をはじめ、私に関わって下さっている全ての方々に感謝しています。

初心と感謝と感動をいつまでも忘れず、これからも我道を精進して歩んでいきたいと思います。

HOUSE-K | 贅沢な建ち方

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千葉県館山市でプロジェクトが始まったHOUSE-Kは、100㎡の平屋で提案をしました。緑豊かな可能性を感じさせる敷地にできる限り開き、連続性や繋がりを持たせたいと考えた為です。

実は、最初のヒヤリングの時点でクライアントからは〝平屋NG〟と言う要望が出ていました。しかし、平屋の可能性やメリット・デメリットを説明した上で、提案を受け入れてくれました。

皆さんは「平屋」と聞いてどんなイメージをするでしょうか?

〝安っぽい、古そう、質素、狭そう〟等々、マイナスのイメージをする人が多いのではないかと思います。色々と話を伺っていると古い日本家屋と賃貸平屋アパートを連想する人が多いようです。

私は、平屋にマイナスイメージは全くありません。そんなことはないのです。平屋は〝贅沢な建ち方〟なのです。理由はいくつかあります。

1つ目は敷地の広さです。

敷地には建蔽率(けんぺいりつ)と容積率(ようせきりつ)言う制限があります。建蔽率は敷地に建てる事ができる建築面積の割合、容積率は敷地に建てる事ができる延床面積の割合です。例えば、100㎡・建蔽率50%・容積率100%の敷地があるとします。100㎡・建蔽率50%なので50㎡が建築面積の限界です。言い換えれば、平屋を建てようとした時の面積の限界です。勿論、2階建にすれば容積率100%なので100㎡の面積が確保できます。建蔽率50%の敷地に100㎡の平屋を建てようとすれば、最低でも200㎡の敷地が必要になります。敷地が広くない限り100㎡平屋を建てる事はできないのです。

2つ目はコストです。

同じ面積の2階建と平屋のどちらが高いと思いますか?なんとなく平屋の方が安い気がしてしまいますが、実は逆です。平屋の方が高いのです。2~3割程度割高になると言われています。大きな理由は〝基礎と屋根の面積〟です。100㎡の総2階建てだとすれば建築面積は50㎡です。基礎も屋根面積50㎡と言う事になります。100㎡の平屋だとすれば建築面積は同じ100㎡です。基礎と屋根面積も100㎡です。2階建の2倍になります。基礎工事は、木造住宅の中でコストの大きな割合を占めています。それが2倍になるのは大きいことなのです。屋根も屋根材だけでなく下地材や防水材等も同時に2倍になってくるのでコストアップに繋がります。

3つ目は繋がりです。

これは、法規制やコスト等の現実的な部分とは関係無く、感覚的な部分の話になりますので私見ですが、平屋は敷地と接する部分が必然的に多くなり、外部との繋がりも多くなります。内部も2階建にしてしまえば1階と2階で空間が分断されてしまいます(勿論、それが良い場合もありますし、良いと言う考えもあります)が、平屋であれば内部空間の連続性が生まれやすくなります。外部との距離、内部同士の距離が近くなる事で、そこに何か新しいコミュニケーションが生まれるのではないかと可能性を感じています。

どうでしょう?平屋の見え方が少し変わりましたか?
平屋について再考してみてはいかがでしょうか。

HOUSE-Y | にらめっこ

DSC_00043HOUSE-Yの工事見積が上がってきました。

通常、1社に絞らず、性質の違う3~5社程度の施工業者に見積を依頼し、相見積をします。今回は3社に見積依頼をしました。

見積が上がってきてから数日間は見積書との〝にらめっこ〟が始まります。単価が適切なのか、数量は間違っていないか、項目に抜けがないか等のチェック作業をします。まず、それぞれの施工業者でバラバラに入れてきている項目を比較できるように全社、全項目をエクセルデータに落とし込み直し、事務所オリジナルの比較表を作成します。そうすることにより何にどれ程の金額が掛っているのか、他社と比較して単価や数量の差がどうなっているのか整理することができます。次に数量の確認をする為、自分で面積等を拾い直し、単価が適切なのかを確認する為〝積算資料〟と言う全国の平均単価が記載されている本を1項目ずつチェックをし…。正直、骨の折れる作業です。しかし、非常に大切な作業なのです。

施工業者を信用してしまえばそれまでの話なのですが、施工業者も人間です。手違いをすることもあります。ましてや、1棟の住宅に掛る全ての数量や項目を整理して金額を出すのですから、その作業量は膨大なものになります。しかも、元請施工業者だけでそれを担うのではなく、各部門の下請業者に見積依頼をし、それを集計する作業をしています。時間をいくらでも使って良いのなら手違いも少ないと思いますが、それを3週間程度でまとめ上げ、提示しなければなりません。多かれ少なかれミスは発生します。それらをチェックする事は設計事務所の責務です。場合によっては100万程の減額がされる事もあります。クライアントから支払われる設計料の何割分かに相当する金額が減額されることもあるわけですから、設計事務所の存在意義を示す大事な部分であると感じています。そうした地道な作業の末、適切な単価と数量で、適切な金額の住宅の提供が可能になります。

設計部と施工部が同じ社内にあるハウスメーカー等(いわゆる〝設計施工〟とうたっている会社)がチェックをしていないとは勿論言いませんし、適切な数量や価格でないとは勿論言いません。しかし、ハウスメーカー等の坪単価には営業経費や広告宣伝費等も含まれていることは事実です。それに対し、設計事務所と施工業者は利害関係の無い第三者同士です。何かのマージンが掛ることもなく、掛るお金は、設計の人件費・工事の材料費・工事の人件費だけです。シンプルで純粋なお金の掛り方をしていると私は解釈しています。設計と施工が分離していることはお互いに監視できる関係性であるとも言えます。見積金額や現場の不備、又、設計の不備等を指摘し合うことができる。それも設計事務所のメリットの一つだと言えるのではないでしょうか。

HOUSE-Y | 図面を描く意味

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HOUSE-Yの実施設計が終わりました。

実施図面は合計で51枚描き上げました。「そんなに描く必要ある?」と言う人も「それぐらい描いて当然でしょ」と言う人もいるかと思います。

図面を描く意味は3つあります。1つ目は「設計意図を伝え、工事を正確に行う為」です。当たり前ですね。ちなみにハウスメーカーや建売住宅の図面枚数は5~10枚程です。それは〝標準仕様〟と言う設定をする事で事細かに設計意図を伝えなくともそれに則り、セミオートで現場が進んでくれる為、枚数を少なくすることが可能になります。ある程度は現場にお任せと言う感じです。対して、設計事務所には〝標準仕様〟と言うものがありません。フルオーダーメイドなわけです。予算や要望内容に合わせ、構造・空間構成・素材・設備等を一からすべて考え、創り上げます。決まり切ったものもなければ、現場判断に任せることもありません。その全ての設計意図を現場に伝える為には多くの図面を描く必要性が必然的に出ます。

2つ目は「工事見積を正確に行う為」です。先程の内容と重複しますが、設計事務所には〝標準仕様〟がありません。ということは〝標準坪単価〟も存在しません。30坪の建物なので30坪×坪50万=1800万という単純計算ではいきません。見積をする施工業者としては図面に建物の仕様について全て描き込まれていないと正確な見積が出来ないのです。裏を返せば図面に描いていない事は現場にも見積にも反映されず〝抜け〟となってしまいます。その〝抜け〟は現場が始まってから気付けば金額を見ていないものになってしまうので追加工事として工事金が発生します。それが起きると一番困ってしまうのはクライアントです。予算内に納まっていたと思っていたものが実は納まっておらず、予算オーバーをしてしまうということになればトラブルに繋がります。その可能性を限り無く0に近付ける為に多くの図面を描くのです。

3つ目は「建築のクオリティーを上げる検討をする為」です。以前勤めていた設計事務所の所長に「描かないと解らない事が多くある。だから多くの図面を描け」と良く言われました。その通りだと思います。プロと言えど、ある程度の空間構成や納まりを想像できても全てを想像できるわけではありません。図面を描いていく中で〝気付き〟があり、新たな課題が見えてくることは往々にしてあります。その〝気付き〟が多い程、建築のクオリティーが上がり、より質の高い建築になるわけです。

等々と試行錯誤しながら描き上げた図面は施工業者に渡し、現在、工事見積中です。予算内に納まることを切に願いながら見積UPを待とうと思います。

ロジック過ぎないロジック

先日、友人とバーベキューをしました。その際、話の流れからとある友人が「ロジック(理屈)で説明できないものには納得ができない。それは〝なあなあ〟と言うんだ。だから嫌いなんだ」と発言していました。バーベキュー中にそのような発言が出るのも可笑しな話なのですが…。

ロジックは大切なことだと私も思いますが、同時に疑問も抱きました。私は建築の人間なので建築的目線の話にはなりますが、住宅設計をする上でロジックは絶対不可欠です。法規的な制限や絶対的に逆らえない自然の摂理、実際に生活する上での必要になる距離や寸法、コストバランス等、挙げたら切りがないですが、ロジックでしか解決できない部分が建築には多くあります。しかし、ロジックだけで固められた空間に私は面白みをあまり感じません。

例えば、旅行に行き、予約していた旅館の一室に通された時、気持ちの良い空間だなと思ったとします。空間構成なのか景色なのか、はたまた匂いなのか。その理由はわかりません。〝何か〟気持ち良い。その〝何か〟を論理立てることや科学的な根拠を出して説明をすることが出来るかもしれません。しかし、説明するべきでしょうか?説明されたいでしょうか?。大半の人の答えはNOだと思います。それはロジックで説明が出来ない感覚的な部分であり、非常に曖昧なモノです。彼の言葉を借りると〝なあなあ〟なモノです。しかし、その〝感覚的で・曖昧で・なあなあ〟な部分が建築に豊かさを与えているのだと私は思います。

そもそも人間は非常に曖昧な感情を抱えていると生き物だと思います。少し前のドラマ「若者たち2014」で妻夫木聡演じる佐藤旭が「理屈じゃねーんだよ!」と連呼していたのを思い出しますが、理屈だけで私達は動いてないと思うのです。頭では解っていてもついついやってしまうこと。私もあります。皆さんも身に覚えがあるのではないのでしょうか。そう言った複雑で繊細な感情を唯一与えられた人間が住まう場所が住宅なわけです。ロジックで説明することも勿論大事ですが、その感覚を刺激するような設計をするべきではないでしょうか。

〝ロジック過ぎないロジック〟それが私のロジックです。

ロジック、ロジックうるさくてすいません。

HOUSE-Y | 本当に見えないお金

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HOUSE-Yの地盤調査を行いました。
地盤調査とは敷地の地盤の強度や土質等を調べ、地盤補強の要否を判断するものです。

地盤補強をすると種類や範囲にもよりますが、50万~150万程の施工費が掛ります。キッチンがまるまる一つ買えてしまうようなお金が飛んでしまうわけです。安心安全の為に仕方のない事ですが、掛らないに越したことはありません。事前に近隣の地盤調査記録や周辺の状況等から判断し、補強が必要になる地盤かどうかは勿論検討します。しかし、何せ地盤なので敷地の表面ではなく下部の話です。掘らない限り見えない。調査するまでは本当にどうなってるのかわからないのです。文字通り〝本当に見えないお金〟なわけです。

今回は、地山であり、恐らく切土の敷地であると判断していました。地盤が固いから山になれるわけです。そして、その山を切った敷地ならば強固な地盤であるはずだろうと予測をした上で、近隣の切土の地盤調査記録を確認し、地盤補強は必要ないのではないかと推測していました。結果は、予測通りの地盤構成でした。強固な地盤と判断され、地盤補強は必要ないと調査結果が出ました。取り急ぎ一安心です。

余談ですが、今は調査記録はリアルタイムでスマートフォンに送信され、確認できるらしいです。驚きのあまり、記念に一枚撮影させて頂きました。便利な時代になりましたね~。

HOUSE-N | 豊かで理不尽な敷地

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Nさん家族の土地探しを継続中です。先日、東村山市で非常に豊かですが、非常に理不尽な敷地に出会いました。

形状は旗竿敷地ですが、北側・東側の2面は高台になっており、ロケーションが非常に良い。周囲の山々や西武園遊園地の観覧車、夏には花火を眺める事もできるとのこと。敷地には樹齢20年程と想定される桜やモミジ等が現存しており、四季それぞれで違った表情を見せてくれる事が期待できる緑豊かな環境でした。色々なイメージが膨らむ豊かな敷地をNさん家族も私も一目で気に入りました。しかし、懸念材料が2点程あったので役所調査後、購入を検討することとなりました。

1つ目の懸念材料は「擁壁」です。高台になっている北側・東側には高さ5~7m程の擁壁が現存しています。擁壁には大きく分けて4つの種類があります。1つ目は「宅地造成・区画整理等の公共事業による擁壁」、2つ目は「個人・法人事業者の開発行為による擁壁」、3つ目は「建築確認申請で工作物として申請している擁壁」、4つ目は「高さ2m以下の許可等を必要としない擁壁」です。1~3つ目のいずれかの擁壁であれば、敷地の安全性を担保できる擁壁として行政は判断してくれます。4つ目の擁壁であれば安全性については設計者に判断が委ねられます。行政機関で擁壁の履歴等について調査を行いましたが、結果は驚きの内容でした。機関担当者は「その擁壁に関する許可番号等の履歴は一切ない」と言うのです。対象敷地の擁壁は敷地の部分だけではなく周囲の敷地から連続して同構造の擁壁が100~150m程は構築されていました。また、基準等に準じたものであると外観上は判断できるものでした。無許可で構築されたものとはとても思えません。敷地には築30年程の古屋がありますが、無許可で構築された擁壁であれば「崖地条例」により建物への制限が厳しくなります。その基準も満たせているようには見えません。なぜその古屋が建つ事ができたのか謎が残ります。機関担当者に尋ねると「わかりません。30年前の履歴は残ってないのでこちらでは把握していません」と回答が戻ってきました。そのような履歴や経緯を管理するのが仕事ではないのでしょうか。非常に理不尽な回答です。結果「謎の擁壁」ということになってしまいました。

2つ目の懸念材料は「接道義務」です。原則として敷地は4m以上の幅員の道路に2m以上接していなければなりません。それを「接道義務」と言います。今回の敷地は4m以上の幅員の道路に2m以上は接していますが、接している道路が建築基準法上認められていない「法定外道路」でした。「接道義務」を満たしていない敷地には原則建物は建ちませんが「建築基準法第43条第1項但し書許可」を取れば建築することが可能になります。その許可手続き等について行政機関に確認した所、その内容は非常に苛酷なものでした。詳細に書いていると内容があまりにも膨大なものになってしまいますので中略しますが、許可を降ろすまでに相当な労力と時間とお金を必要とします。難しい手続きを淡々とこなしているだけであれば、まだ良いのですが、道路の所有者全員の承諾・実印・印鑑証明が必要になる等、自分の力だけではどうにもならない部分があり、どれ程の時間が掛るか全く読めない。担当者は「降りるかどうかわからないとしか言いようがありません。時間に関しても何とも言えません。長い人は2年程前からスタートしてまだ手続きが終わってません」と言うのです。今回の敷地はもう人は住んでいない状態であり、売りに出してしまっているからまだ良いと思いますが、仮に居住中で建て替えをしたい場合はどうなるのかと思い「建物がボロがきてるので建て替えをしたいとなっても同じ手続きを踏むのですか?手続きをしている最中に南海トラフ地震が起きて建物が倒壊したらどうするのですか?救済処置等はないのですか?」と質問すると「建築基準法第43条第1項但し書許可が必要な敷地に住まう人の宿命です。それが嫌なら最初からその敷地に住まわなければ良い。同じ手続きを踏んでもらいますし、救済処置もありません。勿論、建物が倒壊しても責任は取れません」との回答でした。理不尽を通り越して冷徹な対応です。土地も建物もその人の立派な財産です。もう少し血の通った行政であってほしいものです。

あれだけの豊かな条件が揃った敷地です。非常に勿体無い。言うまでも無いですが、今回は諦める事になりました。土地は巡り合いです。今回は縁がなかったと考えるしかないですね。

みちぱん平塚店OPEN

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設計協力させて頂いた「みちぱん平塚店」が7月13日にOPENしました。

興味がおありの方は、是非、お立ち寄り下さい。焼き立ての美味しいパンが頂けます。

所在地:〒259-1206 神奈川県平塚市真田3-15-3

HOUSE-N | オモチャのないお買い物

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Nさん家族と武蔵村山市と東大和市に敷地見学に行ってきました。

設計段階からだけでは無く、敷地選定の段階からのお手伝いもさせて頂いています。

敷地を法規制・インフラ設備(公共上下水・ガス・電気等の公共設備)・地盤強度等、多角的に観察・調査し、どのようなメリット・デメリットがあり、そこにどのような住宅が建つことが可能なのか、その周囲の住環境が長期間住まう中でどのような変化があるのかを具体的にイメージした上でアドバイスさせて頂いています。

一生で一回の大きな買い物です。後悔のないよう精一杯、お手伝いさせて頂きます。
見学の道中、お子さんが「お買い物はいつ行くの?オモチャおいてある?」と聞いてたのが印象的でした。
オモチャはないけどお買い物中なんだよ~。

今回、4つの敷地を見学しましたが、残念ながら条件に合うものはありませんでした。
Nさん家族が良き巡り会いができるようこれからもお付き合いさせて頂きます。

HOUSE-Y | ユニクロをユニクロに見せない技術

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HOUSE-Yの床材塗装見本が届きました。

今回、1階床は予算の関係もあり、シナ合板に塗装をしたものを採用することになりました。
中程度のフローリングの半額以下で施工が可能です。

シナ合板を床に使用?っと疑問に思う方もいらっしゃるかと思います。シナ合板は壁・天井・建具等に使用しても、通常、床には使用しません。正確に言うと床に使用する為に作られた材料ではありません。しかし、塗装や施工方法等を工夫すれば床材として充分に機能してくれます。

採用の塗装剤は「オスモカラー」です。塗料には大きく分けると〝塗膜系〟と〝浸透系〟の2種類があります。〝塗膜系〟は木材の表面を覆う形で膜を作ってしまう塗料です。耐久性等には優れますが、木目を潰してしまうので質感は落ちてしまいます。〝浸透系〟は木材の内部に染み込む形の塗料です。塗膜系に比べ、耐久性は落ちますが、木目を際立たせ、仕上がりの質感が良い塗料です。

「オスモカラー」は〝浸透系〟の塗料に該当しますが、耐久性・耐水性に優れ、勿論、木目の質感も残ります。かつ、自然塗料なので体に優しい。言ってみれば良い所取りの塗料なわけです。なぜそのようなことが可能なのかを説明するとあまりにも長くなってしまうので中略します。詳しくは「オスモカラー」のWebで。http://www.osmo-edel.jp/lineup/osmocolor/

シナ合板は安定した木目がありますが、決して強い木目ではなく、色味もあまりありません。そのまま使用すると少し物寂しいイメージになってしまいます。しかし「オスモカラー」を塗装することで木目と色味が格段に良くなり、味が出ます。全部で8色サンプルを取りましたがクライアントとの検討の結果「ウッドワックスオーク」に床色は決定しました。

私は建築とファッションは似ていると思っているのですが、ファッションに例えると「ユニクロをユニクロに見せない技術」だと置き換えられるのではないのでしょうか。安価なユニクロですが、着こなし方によっては安い服だと思えないことが大いにあります。

安い材料を使えば当然コストは落ちますが、そのまま使用して安っぽい仕上がりになっては私達が居る意味がありません。「ユニクロをユニクロに見せない技術」=「安いものを安くみせない技術」が住宅にも必要なのです。

10年越し

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新店舗の設計協力をさせて頂いているパン屋さんの研修旅行に同行し、台湾に行ってきました。社長さんも社員さんもとても気さくに接して下さり、和気あいあいとした雰囲気の中、非常に充実した時間を過ごすことができました。

旅行中、社長さんと色々とお話しをさせて頂いた中で〝チャレンジは大事〟と言う類の話になりました。社長さんは「2日目はチャレンジして単独で淡水と言う所に行く」とおっしゃっていたので、便乗し「私もチャレンジさせて下さい。台湾でどうしても見たい建築があるのです」と伝えると「折角なので是非行ってきて下さい」とのお言葉を頂戴したので、甘えさせて頂き、2日目に単独行動をし伊東豊雄さん設計の〝台中メトロポリタンオペラハウス〟に行かせて頂きました。

学生時代に伊東豊雄さんの講演会を傍聴させて頂いた時にはまだプロジェクトが始まったばかりでした。スライドで模型写真等を拝見し、是非完成した際には見てみたいと思っていました。当時20歳だったので10年越しの建築巡りになります。

まさか単独行動の許可が出るとは思ってもいなかったので、慌てて所在地等を調べました。ある程度調べた所で、フロントに向かいホテルマンに「行き方を教えてほしい」と伝えると「簡単簡単。新幹線乗ってすぐね」と言われました。新幹線乗る距離なのですか?それ簡単ですか?等と若干の疑問を抱きながら、取り急ぎ皆さんとお別れし建築巡りへ向かいました。新幹線も日本語ができる親切な台湾人がチケットの買い方を教えてくれたので難なく購入。ビールとレッドブルを購入し、いざ台中駅へ。

台中駅から目的地まではタクシーで向かいます。事前に用意しておいた建物の画像を見せるとすぐに理解してくれました。数分であっさり到着。確かにホテルマンが言うように案外簡単でした。

10年越しの建築巡りと言う事も拍車をかけたのでしょうが、建物を見た瞬間にはいつになく興奮しました。この建物は湾曲したコンクリート躯体が連続し外壁になり、屋根になり、内壁になり、床になり、天井にもなる。それぞれが生み出したスペースに各室が配置され、外部と内部・内部同士の境界線が非常に曖昧な中間帯を多く持つ建築物です。

建物周りを3周程し外観をじっくり見まわします。夢中に撮影等をしながらも何か若干の違和感を覚えました。中に誰も居ない…。ポールや足場がチラホラある…。嫌な予感がしつつも正面エントランスへ…。中に入ろうとすると悠長な日本語を話すガードマンから「中は見れません。まだ工事中です」と驚愕の事実が告げられました…。どうやな外観完成はしていたようですが内観は未完成でオープンしてないようです…。

しかし、ここでただで帰る訳にはいきません。単独行動の許可を出してもらっておいて「オープンしてなかったので中は見れませんでした」なんて言えるわけがありません。ガードマンに必至で交渉します「日本からこれを見る為だけに来たんだ!中を見せて下さい!」と言うと「それはできません。市役所の人に怒られてしまいます」と勿論、NGと返答がきましたが「怒られるだけならいいじゃないか!私の為に今日だけ怒られて下さい!」等と無茶なことを色々言っていると熱意が通じたのか「わかった!わかった!市役所の人が居なくなったら入れさせてあげるからちょっと外で待ってて!」とまさかのOKが出ました。外で数分待っていると「今ならいいよ!でも写真撮影はしないで!」と条件はありましたが中を案内してくれました。言ってみるものですね。熱意って伝わるものですね。工事中ですが、躯体はもう出来上がっていたので中の空間構成は十分体験できました。境界線の曖昧さが何か心地良い。海外の有名建築の工事中の様子が見れるとはある意味貴重な体験ができました。

今回、完成を見れなかったのは残念ですが、これも何かの縁なのかもしれません。きっと神様が「事務所を大きくして研修旅行でまた台湾に来なさい」と言っているのだと思います。まだ見ぬ所員と一緒に〝台中メトロポリタンオペラハウス〟の完成の様子が見れるようにこれからも頑張りたいと思います。

HOUSE-Y | おもてなし

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HOUSE-Yのクライアントとショールーム見学の為に青山へ足を伸ばしました。青山と言えば以前から気になっている隈研吾さん設計の〝サニーヒルズ南青山〟があることをふと思い出し、「せっかくだからそこでランチをしましょう!」とのクライアントの言葉にも甘え、ランチ兼建築巡りを急遽決行しました。

建物は〝地獄組〟と言う日本の伝統工法で構成されています。釘を一切使わず、組子のみで構造が成り立っており、一度組むとばらせない強固な構造とのことです。その姿は圧巻でした。理屈ではなく建築のもつ力強さを感じれます。

暫く外観を眺めた後、店内に入ると行列ができていました。数分待つと2階へ案内され、席に着くと何も注文していないのにお茶とパイナップルケーキがしれっと登場しました。「お通しかな?これだけで結構しそうだなぁ…」等と思いながら周囲を見渡すと、他のお客さんも同じものを食べていました。しかもメニューがありません…。

どうやらパイナップルケーキの専門店のようです…。事前リサーチでは中華料理だと認識していたのですが…。ランチが出来なくて申し訳ないです…。

あっさり食べ終わり、会計へ向かうと「お代は頂いておりません。おもてなしです」と店員さんから驚きの発言が。どうやら無料らしいです。都会の異文化恐るべしです。

名建築とパイナップルケーキを無料で楽しみたい方は是非〝サニーヒルズ南青山〟へ。

ホームページ開設

ホームページを開設致しました。
まだまだ余白が多いですが〝余白〟は成長できる〝伸び代〟と考えています。
事務所もホームページもこれから成長させていけるよう、精進する所存です。
宜しくお願い致します。